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高い抗酸化力
活性酸素除去効果、βカロテン退色法による抗酸化能評価など
高い抗酸化能で知られるフラーレン。様々な実験にて高い抗酸化を持つことが確認されておりますが、代表的なものとして、「ビタミンCの172倍」という試験結果があります。
これは、抗酸化能の評価に用いられる方法の一つであるβカロテン退色法という方法で確認されました。βカロテン退色法は、水溶液中にて黄色を呈するβカロテンに各種活性酸素源を与え退色する試験区に、抗酸化成分を加え、その退色速度をどの程度抑制できるかで抗酸化力を評価するものです。
この方法で、水溶性フラーレン原料Radical Sponge®とビタミンCの抗酸化力を比較したところ、フラーレンはビタミンCの172倍の抗酸化力を示すことが確認されました。
また、同じ方法にて、フラーレンが代表的な活性酸素(脂質ラジカル、過酸化水素、スーパーオキシドラジカル)に対して万遍なく効果を発揮することも確認されております。この試験では、他の代表的な抗酸化成分である、ビタミンC誘導体、ビタミンEとの比較をし、フラーレンのみが3つの酸化条件下の全てで高い抗酸化を発揮、特に紫外線によって発生する活性酸素に対して高い抗酸化力を発揮することが確認されております。
ちなみに、フラーレンは、ビタミンCなどの抗酸化剤のような水素原子による還元型の作用とは異なる独特の抗酸化メカニズムをもつため、DPPHアッセイやORACなどの方法では、抗酸化力の評価はできません。