What's Fullerene?

Fullerene(フラーレン)

ダイヤモンドと同じ炭素同素体

フラーレンはダイヤモンドと同じ炭素の同素体(同一元素だけで構成される分子)で、C60や、C70等炭素の数が異なる多面体の総称です。例えば、フラーレンC60の直径は0.7ナノメートル(ナノメートルは1メートルの10億分の1)で、非常に極微小のサッカーボールと言えます。炭素は人類にとって無くてはならない元素の一つですが、それだけにフラーレンの発見は教科書を書き換えるくらいの大発見でした。 フラーレンの無限の可能性は多くの科学者が認めており、工業分野、特に燃料電池や半導体など多方面への応用が期待されております。フラーレンは、また、科学者の間では究極シンメトリ―(対称美)を持った分子と言われ多くの研究者がその魅力にとりこになりました。2008年10月現在で関係する学術論文数は40,000件を超えており、日本の特許数は、約2400件と毎年増加しております1

C60 フラーレン

フラーレン発見の歴史〜フラーレンはノーベル賞級〜

フラーレンは、星間分子(宇宙空間に存在する微量物質)を研究していたサセックス大学(当時、イギリス) クロトー博士とクラスターの分光学の研究をしていたカール博士とスモーリー博士によって1985年に偶然発見され、 同様の構造を持ったドームジオデシック・ドームの建築家であるバックミンスター・フラーの名をとって、 バックミンスターフラーレン (Buckminsterfullerene)と名付けられました2。現在では、単にフラーレンとして呼ばれています。 フラーレンの発見、その構造を推定した3名は1996年にその功績でノーベル賞を受賞しました。 しかし、この研究ではC60の合成量が非常に微量であったため、サッカーボール状の分子構造の解析はできませんでした。 C60を測定可能な量で単離することに成功したのは、マックスプランク研究所のクレッチマー博士とアリゾナ大学のハフマン博士です。 彼らはヘリウムガスを満たした真空容器中でグラファイト(黒鉛)を昇華させることによってC60が作製されることを発見し、 サッカーボール状の分子構造を確認しました3。その後、スモーリー博士らのグループがアーク放電法という大量合成法を確立し、 現在ではその合成法が一般的になっております4。また、他方マサチューセッツ工科大学のハワード博士によって燃焼法という 大量合成法も確立されました5。この燃焼法が確立したことによってトン単位の生産が可能になり、 当初1gが数万円(金の10倍以上の価格)だったフラーレンは、広範に使用できるようになり、その用途開発が加速度的に進んでおります。

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フラーレンは天然にも存在する

フラーレンの発見以来、よく調べてみると太古の昔より自然界にも微量のフラーレンが存在することが分かりました。ロシアのカレリア地方に産出するシュンガイトという黒鉛ケイ石6、墨7、そして宇宙空間にも存在すること(宇宙空間に存在する炭素全体の0.3-0.9%)8なども最近の研究で分かってきています。

スポンジのようにフリーラジカルを吸収

1991年にサイエンス誌(世界で最も権威のある学術誌の一つ)に発表された論文9はライフサイエンスの研究者に衝撃を与えました。フラーレンがあたかもスポンジのように生体に有害であるフリーラジカル・活性酸素を分子レベルで消去吸収して無害化するというのです。その後多くの研究者達がフラーレンの生体活性に関する研究に没頭したのは言うまでもありません。

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医薬としての研究に期待

フラーレンの優れた生体活性を利用した医薬品の研究が精力的に行われています。フリーラジカル消去能力を生かしたもの、その分子の形と性質を利用したものなど方法は様々です。例えば、フラーレンの中の空洞部分に金属を内包した誘導体は診断薬や癌の治療を目的とした開発が進められています。その他にもHIV、癌、感染症、骨粗鬆症、または、筋萎縮性側索硬化症などの神経変性疾患10、さらには変形性関節症11の治療に関してもフラーレン誘導体が有望であるというデータも出てきており、実用化に向けて開発が望まれております。

世界に先駆けビタミンC60バイオリサーチが商品化、まずは高機能化粧品成分として

数々の魅力に満ちた歴史、機能を秘めたフラーレンのライフサイエンス有効利用を目指して私たち『ビタミンC60バイオリサーチ株式会社』が2003年に設立されました。決して安価な商品ではありませんがその価値にご満足頂ける効能をもったフラーレンを使用した高機能化粧品成分を2004年より世に送り出しております。2008年10月までで、300を超える商品にフラーレンを導入していただいており、ご好評をいただいております。

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  • 当社調べ、SciFinder及び日本特許電子図書館にて調査。
  • H.W. Kroto, J.R. Heath, S.C. O'Brien, R.F. Curl, R.E. Smalley, C60: Buckminsterfullerene. Nature (1985) 318, 162 - 163.
  •  W. Kratschmer, L. D. Lamb, K. Fostiropoulos, D. R. Huffman, Solid C60: a new form of carbon. Nature (1990) 347, 354 - 358.
  • R.E. Haufler, J. Conceicao, L.P.F. Chibante, Y. Chai, N.E. Byrne, S. Flanagan, M.M. Haley, S.C. O'Brien, C. Pan, Z. Xiao, W.E. Billups, M.A. Ciufolini, R.H. Hauge, J.M. Margrave, L.J. Wilson, R.F. Curl, R.E. Smalley, Efficient production of C60 (buckminsterfullerene), C60H36, and the solvated buckide ion. J Phys Chem (1990) 94, 8634 - 8636.
  • J.B. Howard, J.T. McKinnon, Y. Makarovsky, A.L. Lafleur, M.E. Johnson, Fullerenes C60 and C70 in flames, Nature (1991) 352, 139 - 141.
  • P.R. Buseck, S.J. Tsipursky, R. Hettich, Fullerenes from the Geological Environment. Science (1992) 257, 215-217.
  • 大澤映二,正倉院御物の中のフラーレン.季刊化学総説 炭素第三の同素体フラーレンの化学.(1999) 43, 230-231.
  • B.H. Foing, P. Ehrenfreund, Detection of two interstellar absorption bands coincident with spectral features of C60+. Nature (1994) 369, 296-298.
  • P.J. Krusic, E.Wasserman, P.N. Keizer, J.R. Morton, K.F. Preston, Radical Reactions of C60. Science (1991) 254, 1183-1185.
  • S. Thakral, RM. Mehta, Fullerenes: An introduction and overview of their biological properties. Indian J Pharm Sci (2006) 68, 13-19.
  • K. Yudoh, K. Shishido, H. Murayama, M. Yano, K. Matsubayashi, H. Takada, H. Nakamura, K. Masuko, T. Kato, K. Nishioka, Water-soluble C60 fullerene prevents degeneration of articular cartilage in osteoarthritis via down-regulation of chondrocyte catabolic activity and inhibition of cartilage degeneration during disease development. Arthritis Rheum (2007) 56, 3307-18.
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